広島の武田高校はなんと平日の練習時間がたったの50分??
近年の野球界は昔のような根性論のような練習や考え方は減り、効率化されて来ている。
それでも野球部の練習時間は長く、放課後は日が落ちてからも練習は続き、学校が休みの日には1日中練習している事が多い。
しかし、広島の武田高校は最先端の効率化を突っ走っている。
何と、平日の練習時間はわずか50分しかない。
しかもただ50分練習するのではなく、しっかりと考え・効率化された中での50分間だ。
秋には広島県ベスト8入りし、強豪広陵高校とは6対4と惜しくも敗北。
しかし、結果を見たらわかる通り実力は十分。
そんな急成長を遂げる武田高校はどのようにして時間短縮・効率化をしているか紐解いていきましょう。
前日までに今日する練習を把握しておく
武田高校は県内屈指の進学校であり、さらにICT推進校として生徒全員がiPadを所持している。そのため練習内容は個人で考え、自分に必要な練習を提出し前日にまでに自分の次しなければならない練習を把握する。そうすることによって練習を考える時間を省略する事ができる。
さらに、武田高校はアップも全体では行わない。練習開始までに個人でアップを済ませておき練習を迎える。やり方としては高校野球よりも、プロ野球に近いものだ。
部員全員で練習しない??
先ほどの続きの話になるのだが、武田高校ではあえて全員でアップをしなかったり、練習自体全員でしなかったりする。
これは武田高校が進学校であるため、クラスによって授業の終わる時間が違ったり学校の行事によって学校の終わる時間が異なるため、全員が揃うのを待つのではなくいる人だけで練習を始める。
これも前日から分かっているため、しっかりと練習ができるそうだ。
そして前半の選手が練習を終えた頃に、後半の選手が練習を始める。
これの良い所は、練習中での待つ時間を減らす事も出来るところだ。
例えば、ウエイトトレーニングをするとして、5人で1つに機材で行うのか・2人で1つの機材で行うのではどちらが多く限られた時間でトレーニングを行えるでしょうか??
これは言わずとも分かるように少人数の方が多くできる。こういった僅かな時間ですら武田高校は短縮している。
実践数で他校を圧倒
武田高校は土日に実践練習を行う。そこで意識するのは打席数である。
普通の高校は1年間での実践での打席数が100〜200に対して、武田高校は冬までに500打席に到達する。これは部員が多くないため、全員に実践慣れをさせる事ができる。
さらに武田高校は体重アップにも力を入れており、体重を増やそうと思えば「ドカ食」いのイメージがあると思うが武田高校はドカ食いは一切させない。
その代わりに、 科学的にバランスのとれた食事を行い体重を図っている。
実際に、チームの平均体重は74キロでトップ10は84キロ台。昨年春夏連覇をした大阪桐蔭高校は平均が77キロでトップ15が82キロ台である。武田高校は広島でトップクラスに体が大きいのである。
選手が質問をしない限り指導しない
武田高校では選手が質問をしてこない限り指導はしないそうです。
なぜそのような方針をとっているのかというと、指導し続けてしまうと選手は監督好みの選手になってしまうからです。
選手1人1人によって体格やフォームというのは異なるため、自分に合った形というのは人と違っていて当然です。
ですが多くの指導者は自分の指導が正しいと思い、どうしても選手を自分の形に当てはめようとして、選手をダメにしてしまう。
そうならないためにも、選手が分からない所だけを教える方針をとっているそうです。
さらに社会に出ると分からない所を自分が何もせず助けてくれることはなく、絶対に自分から質問をしなければなりません。その練習をする意味でも選手自らが質問をするようにしているとのことです。
以上が武田高校についてです。
昨年秋広島県ベスト8入りし、今冬でさらにパワーアップが見込まれる武田高校。
スポーツ推薦を1人もとらない武田高校が今年強豪私立を倒す事十分あり得るでしょう。
武田高校に注目です。