ボール回しでミスしたら罰走とかイップスのキッカケにしかならんくない??
今回は僕の体験談です。
興味が無い人がほとんどだと思うのですが、僕はこの練習だけは絶対にやって欲しくないので書かせてください。
僕の高校時代の話なのですが、ある日突然監督が「今日から毎日ボール回しを10周する。その10周の間にミスがあったら全員で罰走。捕球ミスも1バウンド送球もダメ」と言い出したのです。
僕も以前の記事でも書いたようにイップスでした。
こちらの記事にまとめてますので是非ご覧ください。
僕はバッティングピッチャーの時にイップスが発症してしまい、内野送球では全くイップスがなかったし、何なら内野送球は得意な方だったので全然良かったのですが、僕よりもひどいイップスな友達とかは本当にきつかったと思うし、新しくイップスになってしまうのでないかと不安に思いました。
実際に“ボール回し”が始まると僕の嫌な予想は当たってしまいました。
イップスの友達が悪送球をしてしまい、罰走・罰走・罰走。
それを見た監督は「投げられない奴は外れろ」と指示をしました。
僕らの代のキャプテンもイップスだったため、キャプテンも外れボール回しが始まりました。
何度か罰走はあったものの、なんとか10周を達成しその日のボール回しは終わりました。
その日の練習後にキャプテンに話を聞くと「俺が入れなくてすまない」と言われたのを今でも覚えています。
イップスというのはなりたくてなる人なんていないし、チームメイトも皆イップスを認めていて、悩んでいる選手をバカにしたりというのは全くありませんでした。
ですが、本人はとても責任を感じ、自分を責めていました。
それから何日かボール回しの練習は続きました。
おそらく監督は送球を良くするため・緊張感を持って練習をするために始めた練習ですが、効果は全くありませんでした。
緊張感を持って練習するという部分では目標は達成されたかもしれないが、送球が良くなる事はありませんでした。
逆にみんなが安全に投げるようになり、置きに投げる事ばかりで、送球がおかしくなったのが事実です。
だから言わせてください。
投げることをミスしたらペナルティという練習は絶対にさせないでください。
投球というのはとても繊細であるため、プレッシャーを与え続けるとおかしくなってしまいます。
もちろんプレッシャーを与えなければならない事も分かっているのですが、かけすぎは絶対にしないでください。
よく甲子園で普通にプレーしていた選手がある1つのプレーをキッカケにイップスになってしまうことが多々あります。
これは甲子園という大舞台でエラーをしてしまったというイメージを脳が覚えてしまうからです。
だから僕が言ったような練習は絶対にしないでください。
もし絶対にやらなければならなくなったら、ふざけるくらいの気持ちでやって大丈夫です。
イップスで悩んで苦しい野球人生を歩む人が減ることを願っています。