新潟県高校野球連盟が球数制限を実施
新潟県の高校野球連盟が来年の春の大会で球数制限を実施することを表明。
実施内容は、
1試合につき1人のピッチャーが100球までで100球を越えると次のイニングから投球ができないというものだ。
連投による球数制限はまだ実施されていないが、全国で初の試みを新潟県高校野球連盟は実施。
これを実施することで様々なメリット・デメリットが生じます。
メリット
まず球数制限のする1番の理由である、ピッチャーの投げすぎを緩和することができることです。
日本の高校野球の大会は世界的にみてもとても過酷で、ピッチャーの投げすぎがとても問題視されている。
その投げすぎによるピッチャーの故障や選手生命が短くなることも。
今回球数制限することでそれらの確立をグッと下げる事ができる。
高校野球の完投するにあたっての平均球数は135球である。
夏の大会では連続で完投するピッチャーは多くいるため、2日で250球を越えるなんてざらにあります。
日本臨床スポーツ医学部によると、高校生の投球数の目安は
1日100球以内、1週間で500球以内
であり、これは全ての投球数の合計なので投球練習のボールやキャッチボールでの球数を入れると連続で完投すると明らかに投げすぎです。
新潟県高校野球連盟はピッチャーの将来性を考え今回このような球数制限を設けたと思われます。
2つめは、様々なピッチャーの登板機会が増える。
球数制限を考えると様々なピッチャーがマウンドに立つことが必然的になり、多くのピッチャーが登板できるようになります。
これは選手にとってはうれしいことです。
多くのピッチャーが活躍できる場面が増えるため特にピッチャーの選手にはうれしいものだと思います。
デメリット
1つめは、投手の数が多く必要となるため私立と公立の差が広がってしまうことです。
私立は様々な制度を使えば多くの野球部員を入学させることができます。
それに比べ公立高校はなかなか野球部員が集まらないのが現状です。
ただですら、今の高校野球には私立と公立の差ができてしまっているのにこの球数制限によってエース1人での活躍で勝つことが厳しくなると、どうしても選手層によって公立高校が不利になってしまいます。
今年、平成最後の百姓一揆で旋風を巻き起こした金足農業は今年のヒーロー吉田輝星投手投手が県予選から準決勝まですべて1人で投げていました。
決勝こそ打ち込まれ交代したものの、吉田選手の好投によって準優勝という素晴らしい成績を収めました。
もちろん吉田選手1人のおかげではないが、やはり吉田選手が1人で投げ続けたことによって決勝までこれたと思います。
そして多くの高校野球ファンは予選から投げ続けてきた吉田選手に心を打たれ応援した。
ボロボロになりながらもチームのために投げ続けた吉田選手に感動し全国が涙しました。
昔から日本はこういったボロボロになりながらも頑張る人に心を打たれてきた。
その代表に箱根駅伝がある。
日本国民なら誰もが知っている箱根駅伝。
箱根駅伝では、本当に倒れそうになりながらもチームのために走り続ける選手であったり・ゴール直後に倒れる選手など、選手が本当に死に物狂いで走る。そこまで頑張った姿に国民は感動をしている。
これは甲子園でも言える。
何百球もなげ、身も心もボロボロのなか強打者に向かっていくピッチャーや、死に物狂いでプレーをする高校生に国民は感動している。
それに比べプロ野球選手は、1年間で多くの試合をこなさなければならないために多くの事で省エネをする。
守備位置まで歩いて行ったり、凡退したら軽く走るなど。
野球をあまり知らない人からしたら、高校生みたいに全力で走れと思うかもしれない。
ですが、そういったプレーを全力ですると1年間持たない。
さらに凡退して走らないのは、相手選手がエラーをしないという尊敬からもきている。
少し話しがそれてしまったが、球数制限を設けてしまうと吉田輝星投手のような存在は現れなくなります。
そして金足農業みたいな高校が出てくることがなくなってしまいます。
こうなってしまうと、本当に私立1強の時代になってしまうかもしれません。
別に私立が悪いとか、公立が良いというものはありませんが高校野球ファンの多くは私立1強というのを望んでいる人はあまりいないと思います。
デメリットの2つめに
好投手にはひたすら球数を投げさせ、控えの投手を打ち崩すという戦い方が増える
これは絶対に増えると思います。
好投手が投げてきたら2ストライクまで絶対に待って、それ以降はカットで粘るという場面が増えると思います。
100球というのは正直5回までに投げてしまうことも度々あります。
そうなってしまうとエースは5回までしか投げられないということが多くなると思います。
これは見ているほうからしたら面白くありません。
言い方が悪いですが、とても地味な野球になってしまうと思います。
勝つためにやっているので、僕自身は文句はないのだが面白みがなくなるのは確実だと思います。
色々言いましたが、これに関してはやってみないとわかりません。
良いほうに動くかもしれないし、悪いほうに動くかもしれません。
ですが、選手の将来性を考えるならとても良いことだと思います。
今後の高校野球に注目です!!!